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[祇園祭]山鉾一覧 〈役行者山〜布袋山〉

役行者山(えんのぎょうじゃやま)

ご神体は、役行者(中央)・一言主神(赤熊)・葛城神(女体)。役行者が一言主神を使って葛城山と大峰山の間に石橋を懸けた伝承に由来。巡行前日16日に昼から護摩焚きが行われる。
重 量

0.84トン(巡行時。人、懸想品含む)

住所】中京区室町通三条上る役行者町 →役行者山保存会公式ホームページ
ご利益(お守り等)】疫病除け、交通安全
ちまきの値段】700円

◇装飾・踊り
水引は綴織の名手とうたわれた西山勘七作の唐子遊図、前掛は牡丹胡蝶図(ぼたんこちょうず)と雲龍文との三枚継ぎの綴錦、
胴掛は雲龍波涛文(はとうもん) の綴錦、見送は二種あり、袋中上人(1552〜1639)請来と伝える朝鮮軍旗竜文のものを2枚合わせて縁を赤地古金襴(安楽庵裂(あんらくあんぎれ)) で縁どったものと他は中国明時代の官工場で織られた金地唐美人園遊図の綴錦で、二つを1年交替に用いている。
山担ぎ手の法被は、平成13年(2001)に復元新調されている。

♪ スキマ情報(随時更新) ♪ 
役行者山の人形は、能楽師が着付けをしているそうです。
2018年から、「波頭登龍紋」の目玉をLED照明で点滅させる仕様となっています。

由来・歴史
山の御神躰(人形)として役行者(えんのぎょうじゃ)と一言主神(ひとことぬしのかみ)と葛城神(かつらぎのかみ)の
三体を安置している。この組合せは役 行者が一言主神を使って葛城と大峯の間に橋をかけたという伝承を想起させる。
正面の洞(ほこら)に役行者が角帽子(もうす)、掛絡(から)、経巻(きょう かん)、錫杖(しゃくじょう)を持って座し、
葛城神は女体で手に宝輪をのせた輪台を持ち、一言主神は鬼形で赤熊(しゃぐま)をかぶり手に斧を持っている。

町内イチオシグッズ
御守・・・500円

鷹山(たかやま)

かつてはお囃子を伴い、後祭の大型の曳山(ひきやま)でしたが、1826(文政9)年の大雨で懸装品が損傷した事で翌年から巡行に参加できなくなり、元治の大火(1864年)で殆どのものを焼失。
宵山には3体の御神体と寄贈品の見送りが飾られます。

2022年、196年ぶりに鉾での巡行復帰を果たしました。
その後も再建活動は進められ、引き続き資金協力も募集中です。

住所】中京区三条通室町西入衣棚町  鷹山保存会公式ホームページ  鷹山公式Facebook

由来・歴史
「鷹匠」「樽負」「犬飼」の御神体が並んで飾られます。この「鷹匠」と「犬飼」は、源頼朝、もしくは在原行平と言われ、
真ん中の「樽負」は粽を食べている という、ユニークなもの。『細川家絵巻』によれば、かなり大きな曳山
だったようです。「太郎山」「樽負山」とも呼ばれ、樽の中の御神酒(ご神水?)には疫病退散の力が宿っているのかもしれません。
1986年に寄付された見送「染彩猛禽之図」は染色作家・皆川月華の作。

黒主山(くろぬしやま)

ご神体は平安時代の歌人大伴黒主(おおとものくろぬし)が桜を仰ぎ眺めている姿で、謡曲志賀に由来。山に飾られる造花の桜と粽を玄関に掲げておくと悪事が入ってこないと言われている。
重 量

0.67トン(巡行時。人、懸想品含む)

住所】中京区室町通三条下る鳥帽子町  →黒主山保存会公式ホームページ
ご利益(お守り等)】魔除け 盗難除け
ちまきの値段】500円

◇装飾・踊り
水引は雲龍文の繻珍(しゅちん)、前掛は伝萬暦帝御服(でんばんれきていぎょふく)(1989復元)、
胴掛は百華文の綴錦、見送は宝暦14年(1764) 記銘の牡丹双鳳凰文綴錦と紅地唐子遊図(べにじからこゆうず)の
二種類が隔年交替で用いられる。人形着用の古衣裳には延宝3年(1675)在銘の紺地菊唐 草文金襴小袖(こんのじきく
からくさもんきんらんこそで)及び正徳元年(1711)在銘の萠葱絽地牡丹文色入金襴大口袴(もえぎろじぼたんもんいろ
いりきんらんおおぐちはかま)がある。なお旧前掛の波濤飛龍図(はとうひりゅうず)は中国綴織。これは琉球最後の君主尚寧王
(しょうねいおう)が、師にあたる京の袋中上人に献上した16世紀の織物で、現在京都国立博物館に保管されている明時代の貴重な
ものである。また、人形をかざる町家の一階は特に折上げ格天井 (ごうてんじょう)につくられ、この人形が御神躰として
大切にされている様子がうかがえる。平成12年(2000)には後掛の飛龍文様錦入刺繍が新調され た。

由来・歴史
謡曲「志賀」にちなみ大伴黒主(おおとものくろぬし)が桜の花を仰ぎ眺めている姿をあらわす。
御神躰(人形)は寛政元年(1789)作の銘を持つ。山に飾る桜の造花は粽(ちまき)と同様に戸口にさすと
悪事が入ってこないといわれている。

鯉山(こいやま)

ご神体は1m半にもなる鯉で、黄河龍門の滝を登った鯉は竜になるという登竜門に由来。前懸・
胴懸・水引・見送は、16世紀ベルギー製タペストリーでイーリアス物語の場面を描写している。
重 量

0.81トン(巡行時。人、懸想品含む)

住所】中京区室町通六角下る鯉山町 →鯉山保存会公式ホームページ
ご利益(お守り等)】出世開運
ちまきの値段】500円(絵馬付き)

◇装飾・踊り
御神体の鯉は全長1メートル50に及ぶ木彫の見事なもので名工左甚五郎作と伝えられている。
鯉山の周囲を飾る毛緞(タペストリー)は、B・Bのイニシアルに依って、16世紀にベルギー(当時はブラバン州)の
ブリュッセルで織られた壁掛であることが判明した。もとは一枚の壁掛から「見送り」「胴掛」「前掛」「水引」が作られている。
また、この壁掛の図柄は、最近の調査に依り古代ギリシャの詩人ホーマー作で、トロイ戦史を綴った叙事詩「イリアッド」物語の
中のプリアモス王と后がゼウスの神に鳥占いを乞うという重要な場面を描いたものであるといわれている。
このように鯉山の毛綴は世界的にみても極めて重要なもので国の重要文化財に指定されている。
別に旧胴掛として更紗のものが保存されている。

由来・歴史
中国の故事(登龍門)にちなんで作られた山である。山の上に大きな鯉が跳躍しており、龍門の滝をのぼる鯉の
奔放な勇姿をあらわしている。前面には朱塗鳥居 をたて山の奥には朱塗の小祠を安置しスサノオノミコトを祀る。

町内イチオシグッズ
登竜門御守り・・・300円
手拭・・・400円

布袋山(ほていやま) 休み山

1500年の前祭の巡行に参加したという記録があるが、宝暦年間(1751〜64)より巡行に不参加で、天明8年(1788)の大火(1788)で布袋尊と3童子を残して焼失、その後休み山となった。

住所】中京区蛸薬師通室町西入姥柳町  スタッフレポート
ご利益(お守り等)】厄除開運・安産・寿福増長・子孫繁昌

由来・歴史
かつての山がどの様な形態であったかは現在のところ不明ですが、『祇園祭礼巡行図巻』によると、
布袋さんのかぶり物で巡行に参加している様子が描かれているそうです。
噂によると、いつかその布袋さんの巡行参加を復活させようという動きがあるとか。

2005年には、布袋山の護符の版木が確認されました。
版木の墨書には1857(安政4)年に作られたとあり、黒い桐箱に収められていました。
護符は、かつては粽と共に町内に配られていたようです。

前祭の宵山期間には姥柳町のマンション1階で居祭をします(※過去の例)。

一言コラム

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