衹園祭 宵山 屏風祭り
衹園祭といえば、七月十七日、二十四日の三十四基にものぼる豪華絢爛とした鉾や山の巡行につきる、とおもっていませんか。
確かに中世のヨーロッパやペルシャ、中国から、陸のシルクロードや海のシルクロードを経て伝えられたゴブラン織のタピストリー、じゅうたん、そして西陣織をまとって、コンコンチキチンのお囃子で巡行する山や鉾は、「動く美術館」といわれるほどです。 ところが祇園祭の見どころはそれだけではありません。
巡行の三日前から始まる前夜祭(宵山)で、祭りを支える京の町衆の家で行われている「屏風祭り」は、「静の美術館」「町衆の秘蔵品展」といっても、十分に通用するものだと思います。
かつて京の町衆達の経済力は、世界中から珍奇なものを京に集めました。さらに、その財力で江戸時代の京都の美術、工芸品を守り育ててきました。祇園祭の宵山は、そうした町衆達が年に一度、秘蔵している屏風絵などの絵画や工芸品を飾り、親戚知人を招いて振る舞い、鑑賞していました。祭り見物に来た人々に見ていただく日でもありました。
数は少なくなりましたが、いまでもその伝統を守り、洗練された伝統の美意識で住まいを飾り、もてなす知恵が連錦として伝えられています。室町通や新町通の町屋では、この屏風祭りが行われているのです。
そして、町会所には山や鉾の懸装品が陳列され、厄除けの粽(ちまき)などが売られています。
もちろん夜店などもたくさん出て、宵山を楽しむ浴衣姿の人々で賑わいます。
屏風祭が行われるところ
<烏丸通り付近>
☆COCON KARASUMA 「伝匠美屏風祭展」
☆鈴鹿山付近
・荒木装束店(京都府京都市中京区烏丸通三条上る場之町596)
7月14.15日(※予定)
・十松屋(京都府京都市中京区烏丸通三条上る場之町601
22・23日の夕方以降。
※飲食物の持ち込み、電話でのお問い合わせは不可。
※屏風状態保持の為、雨天時や高湿度状況の場合は休止の可能性あり。 |
☆浄妙山・黒主山付近
・松村家(烏丸六角西入ル北側)
14日〜16日
・木村屋(烏丸六角西入ル南側)
14日〜16日
・伴市(烏丸六角西入ル南側) ※休止中 鉾町周辺マップの印刷用はこちら
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☆白楽天山付近
・啓明商事(京都府京都市下京区仏光寺通烏丸西入釘隠町249) |
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<室町通り付近>
☆役行者山付近
・小松屋(京都府京都市中京区室町通三条上る役行者町372) ※休止中 |
☆鯉山付近
・山本仁商店(京都府京都市中京区室町通蛸薬師上る鯉山町529)
21~23日 13時~20時45分 |
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<新町通り付近>
☆霰天神山付近
・くろちく百千足館2F(京都市新町通錦小路上ル百足屋町380)
14・15日 ※有料
☆船鉾付近
・長江家住宅・袋屋(京都市下京区新町通仏光寺上ル船鉾町394)
14日〜16日、20~24日 ※有料
・京染呉服卸おくむら(京都市下京区仏光寺通新町西入菅大臣町194)
☆八幡山付近
・岸本絞り工芸(京都府京都市中京区三条通新町西入釜座町30)
14日〜16日
・大日家(新町三条下ル東側)
・紫織庵(新町通六角上ル西側)
14〜16日、21〜23日10〜21時 ※有料。16日はイベント開催の為、17時半以降は母屋2階は見学不可。
・六角館(京都府京都市中京区新町通六角下る六角町351)
21日~23日
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☆北観音山付近
・吉田家(京都市中京区新町通六角下ル六角町363)
14日〜16日
・藤井絞(京都市中京区新町通六角下る六角町365)
7月14日~17日、21日~24日 |
☆霰天神山付近
・古川家(新町錦小路東入ル南側) |
☆伯牙山付近
・杉本家(京都 市下京区綾小路通新町西入ル矢田町116番地)
14日 16時〜21時半 15日、16日 10時〜21時半 ※有料 |
☆綾傘鉾付近
・綾傘鉾後援会(新町綾小路東入ル南側) |
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<西洞院通り付近>
☆郭巨山付近
・平岡旗製造(京都市下京区四条通西洞院東入郭巨山町18番地)
15日、16日 |
☆芦刈山付近
・やまいち本店(西洞院四条下ル東側)
14日〜17日
・横山商店(西洞院綾小路南西角)
14~16日の10~22時 幕末の円山派を率いた森寛斎の四季耕作図などを展示。
・青木家(西洞院綾小路西入)
14日〜16日 |
☆木賊山付近
・森井家(西洞院仏光寺東入ル南側) |
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