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【第33回 形を持たない礼儀、それこそ心の礼法】

園山明子さんの

第33回 形を持たない礼儀、それこそ心の礼法

心温まる高校生の責任ある行動

先日、スーパーマーケットで買い物を済ませ、お店を出ようとしたときのことです。
にわかに強い雨が降りだし、少し落ちつくのを待っていますと、高校生の男の子が
かばんを頭の上に乗せて走ってきました。

 

「ガチャガチャーン」
 

その子は入り口近くに停めてあった自転車に、運悪く体をぶつけて 将棋倒しにしてしまい、
あわてて倒れた三台の自転車を起こし始めました。すると、一番下になった自転車の前かごから
買い物袋が飛び出し、豆腐が壊れてしまっていたのでした。悪いことをしたと思ったのでしょう。
男の子は腕時計に目をやり時間を気にしつつも、じっと買い物袋の主を待っているようでした。
 

息子とそう年齢の違わない子だったものですから、彼がその場をどう対処するのか、何かしら気にかかり、
様子を伺っていたのですが、急いでいたこともあり、びしょ濡れになったその子にハンカチを渡して、
帰路につきました。豆腐の主が優しい方であればいいけれど—と祈りつつ。
 

その子の行動を見ながら、日常礼儀を尽くすことのなされている家庭で育ってきたに違いない
私には思えました。きっと豆腐の持ち主に丁寧に謝ったことでしょう。無責任な行動が多いと言われる
今の時代に、きちんと礼儀をわきまえていた高校生。心が温かくなるような光景でした。
 

礼儀作法をきちんと守れるというのは大事なことですが、これといった決まりの無い「心の礼法」の
領域において も気配りができるかどうかもとても大切ですね。それは個人個人の思いやりに
委ねられているからです。


美人のオーラは形だけでは得られません。 思いやりのある女性は美しい!

『心の礼法 〜こころのおしゃれ 凛〜』より
まとめ:e京都ねっと 小山
 

一言コラム

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