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今年(2024年)は、9月17日(火)が「仲秋の名月」です。 ◆中秋の名月とは? 昔の暦では1~3月を春、4~6月を夏、7月~9月を秋、10~12月を冬としていました。 中秋というのは読んで字の如く「中」の「秋」、つまり旧暦の八月のことを言います。 月始めを新月として15日目の月、「十五夜」の月が満月となるということ (実際には十五夜は新月から数えて14日後の月となるので、必ずしも満月ではありません。)、 また中秋の頃が一年の間で一番空気が澄んでいて月がきれいに見えるという理由で、 この時期に観月の席を設けることとなったらしいのです。 そもそもの由来は中国に起源があるようで、唐代の文献には観月の行事が確認されています。 中国では月見団子ではなく、月餅を供えます。 この風習が平安時代頃に日本へ伝わり観月の宴となったのでしょう。 現代とは違い、その頃の娯楽といえば自然の風景も立派な娯楽でした。 当時の貴族たちは月を愛でながら即興で和歌を詠み、その出来栄えを競いながら宴を楽しんだといわれています。 また、日本独自のものとして、旧暦の9月13日を「十三夜」として月を愛でる習慣があります。 普通「十五夜」と「十三夜」はセットで愛でるものとされ、片方だけを観ることを片見月として嫌われていました。 |
◆お供え物って? 「お月見」と聞くとまず思い浮かべるイメージは、月見団子が山盛りに供えてあって、その左右にはススキが穂を揺らしている、というものではないでしょうか? このお供え物の種類は地方によって様々なものがあり、ススキや萩の花を飾ったり、月見団子やお神酒と一緒に里芋や枝豆を供える場合もあります。 おそらく月読神社に代表されるような月信仰と土着的な収穫祭とがミックスされて、お月見の儀式となったのではないでしょうか。 |
◆京都のお月見情報 ※主催者の都合により、予定・内容が変更される場合がありますので事前にご確認お願いいたします。 大覚寺 / 下鴨神社 / 平野神社 / 八坂神社 / 上賀茂神社 / 妙心寺退蔵院 / 萬福寺 / 高台寺 / 長岡天満宮 / 勝竜寺城公園 / 神泉苑 / 松尾大社 / 吉田山荘 / 智積院 / 無鄰菴 / その他の観月イベント(白峯神宮、水景園、桂離宮、花山天体観望会、 平安神宮、 旧三井家下鴨別邸) |
■大覚寺/観月の夕べ | |||||||||||||||
日本三大名月観賞池のひとつ、大沢の池で観月の夕べが催されます。 大沢池には龍頭鷁首舟(りゅうとうげきしゅせん)が浮かび、五大堂では観月のお茶席も設けられます。 (※事前申込み制)
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■下鴨神社「名月管弦祭」 | |||||||||||||
昭和38年から一般に公開されるようになりました。観月の会と併せて豊作祈願を雅楽で表現し奉納します。 また、十二単の平安貴族舞、舞楽、管弦、琴の演奏なども奉納されます。茶席も設けられ、古式ゆかしい祭事を観覧しながら楽しめます。
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■平野神社「名月祭」 | |||||||||||||
神事のあと民謡、舞踊や雅楽の奉納が行われ、抹茶の接待もあります。
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■八坂神社「祇園社観月祭」 | ||||||||||||||||
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■上賀茂神社「賀茂観月祭」 | ||||||||||||
祭典後、参拝者の先着300名に亀屋良長から奉納の「月見団子」の整理券を配布します。 地域、和太鼓クラブやミニコンサートなどの奉納があり、終了後には、増田徳兵衛商店奉納による「月の桂にごり酒」が先着順で振舞われます(※過去の例)。 動画はこちら
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■妙心寺塔頭退蔵院「観月茶会」 | ||||||||||
恒例の観月のお茶会はお茶席のほか、お茶席・茶室「囲い席」を公開し、回遊式庭園「余香苑」などをライトアップします。 また秋の味覚を取り入れた特別な精進料理を堪能し、食事の中程で邦楽生演奏を鑑賞します。
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■萬福寺「月見の煎茶会」 | ||||||||||||
日本煎茶道連盟が主催し、宇治市の萬福寺で「秋の夕べ」が開かれます。 煎茶道の様々な流派が合同で茶会を開き、月見も同時に楽しめます。 スタッフレポート
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■高台寺 観月茶会 | ||||||||||
月明かりの下で名勝庭園を散策。呈茶、点心、掌美術館の見学、喫茶等、盛りだくさんな内容です。 お茶会未経験者や、お一人様でも参加でき、服装も自由です。
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■長岡天満宮 名月祭 | ||||||||||
神楽、琴、琵琶の演奏が奉納されます。月の下でのお茶席、お弁当が楽しめます。
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■勝竜寺城公園「名月の宴」 | ||||||||||
細川ガラシャゆかりの勝竜寺城跡地にて、初秋の夜に日本舞踊や詩吟、野だて等の古典芸能を楽しむ催しです(予定)。
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■神泉苑「観月会」 | ||||||||||||
夜の庭園が特別に公開され、善女龍王社拝殿にて音楽奉納、法成池船中にてお茶席があります。 与謝蕪村の俳句の御朱印と善女龍王の扁額の印の御朱印が入った観月会特別朱印帳が授与されます(2000円。9月1日より神泉苑にて) スタッフレポートはこちら
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■松尾大社 観月祭 | ||||||||||||
舞や和太鼓、国内外の様々なジャンルの音楽が奉納され、俳句大会や月見酒まん・たる酒の接待(先着500名)も行われます。(※過去の例)
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■吉田山荘「お月見コンサート」 | ||||||||||||
吉田山荘は、昭和天皇の義理の弟、東伏見宮家の別邸でした。 日替わりでゲストを迎え、月見団子や秋草、里芋を供え、中秋の彩りを奏でる1ランク上の観月会です。
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■智積院「観月会」 | ||||||||||||
観月会では、智積院僧侶による声明と密教瞑想「月輪観(がちりんかん)」の体験指導、狂言が催されます。 秋の夜長、美しい音色を聞きながらのお月見などいかがでしょうか。 同時に夜間特別拝観・宸殿特別公開、月見だんごの販売も行われます。(※過去の例)
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■無鄰菴「東山の名月を密やかにながめる会」 | ||||||||||||
夜の庭園で、東山の名月のもとお月見茶会をします。
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