白川通今出川から銀閣寺までは散歩道が続いています。今回楽しんでいただきたいと思っている一つには、
京都に来たらあちらこちら色々な場所を行ってみたい…とお考えの方も多いと思いますが、敢えて地区を限定して
1箇所1箇所ゆっくりと巡ってもらいたい!そんな旅の提案で す。贅沢に時間を使い、ゆったりとしたときの中で
想像しながら巡るのも京の旅の醍醐味と言えるのではないでしょうか。本当に贅沢ですが…
また、必ず歩きやすい格好で来られる事をおすすめします!
旅の始まりは、銀閣寺前荷ある橋本関雪記念館・白沙村荘で す。
日本画家・橋本関雪(1883〜1945)が大正5年(1916・関 雪31歳)に建てた邸宅兼アトリエで、
約1万平方メートルの敷地に茶室や大画室、庭園、ギャラリーなどがあります。一歩足を踏み入れると、
観光地の喧騒をひととき忘れる別世界が広がっています。早速、山門にかかった紅葉が出迎えてくれます。
庭園に白沙村荘(はくさそんそう)と名付けられた理由は、この庭園内にも流れている近くの白川が運ぶ白砂に由来しています。
川の音色、鳥の声、虫の声、木々の香り…耳を澄ませば優しい自然と対話ができるような空間です。
関雪自身が時間を費やし建てた思い入れある庭には、様々な工夫が施してあって、どの角度か ら見ても絵になるように
計算してあるところが日本画家の眼で造られた庭らしい…お見事です!大文字を借景にした中には、池泉回遊式庭園で
池の周辺にそれぞれ趣の異なる建物を配している。
少し進んでは立ち止まり、又進んでは立ち止まる…そして、後ろを振り返ると、今歩いてきた景色の違った美しさを楽しめます。
後ろを振り返っても美しいなん て…!
池にかかる石橋には全てもみじのトンネルが楽しめます。そして、茶席・問魚亭の窓からは、全て違う景色が楽しめるように演出されています。
こんなにも、一 つ一つ意味があるなんて…ゆっくり味わないと勿体無い!さらに注目したいのは、いたるところに置かれた石仏や石塔、
灯篭などの石造美術。いずれも平安時代 や鎌倉時代の名品!よくぞここまで鬼集されました。置き方にも注目して下さいねっ。
このセンスは只者じゃありません…凡人の私には到底想像もつかない感性です。お食事・お茶も楽しめます…
【橋本関雪】(1883〜1945)神戸市生まれの日本画家で、竹内栖鳳に師事。新古典主義 的傾向の代表的な画家。
代表作に「玄猿」「長恨詩」「木蘭詩」などがある。哲学の道の美しい桜並木は、関雪桜と呼ばれており、関雪が寄贈した事から始まった。
橋本関雪記念館 白沙村荘 開館時間 10時から17時 無休 075-751-0446 入館料 800円(特別展 1000円) |