スタートは東福寺駅。 九条通と東大路通が交差する斜めの通りを上がって、泉涌寺道の標識が見えたら右へ曲がる。坂道を登って、泉涌寺総門の手前に鳳凰の付いた門が見える。ここが即成院。 泉涌寺塔頭の即成院は屋島の戦の「扇の的」の話で有名な弓の名手・那須与市の墓があることから通称「那須与市さん」と 呼ばれている。 那須与市の墓は広い境内の奥にある。 細い参道を通ってたどり着くのは「那須与市の墓」と書かれた建物。 与市の墓は何と屋内にある。高さ約2mの巨大な石塔だ。 「那須與市宗高の墓」と記された石碑と石灯籠も並んでいる。 与市が扇の的を見事射止めたところから、「入試合格」「所願成就」にもご利益があるらしく、「○×大学合格」の絵馬も沢山架けてあった。 本堂では本尊の阿弥陀如来と廿五菩薩が拝観できる。 十月の第三日曜に行われるは人間が菩薩の仮面を被り境内を練り歩く「廿五菩薩お練り供養」が有名な即成院。なぜここに那須与市の墓があるのかとお寺の方に聞いてみたところ・・・。 与市は出陣の途中、京都まで来たとき病にかかったが、即成院に参篭し、 阿弥陀如来に平癒を祈願したところ、たちまち回復。 以来、陣中でも阿弥陀如来を肌身離さず、屋島の戦いでも一心に阿弥陀に祈り、見事、扇の的を射ることができた。 勝利後、即成院(当時は伏見桃山にあった)に参篭し出家。 34歳で病死するまで一心に阿弥陀に祈りを捧げたという。弓の名手が出家していたとは驚きだ。 即成院でのご朱印は与市にちなんで扇の形だ。 弓を射る与市の姿と扇の的を染め抜いたご朱印入りの手ぬぐい(500円)が 販売されているのでお土産にいかが? 住所:東山区泉涌寺山内町 拝観時間:9~17時 拝観料:志納 |
屋内にある那須与市の墓は 巨大な石塔 |
那須与市と扇の的の 手ぬぐい500円 |